女性は稼ぐ人ほど結婚できないという話

女性が直面する「稼ぐほど結婚できない」現実 | ソロモンの時代―結婚しない人々の実像― 

東洋経済オンラインに掲載されているソロ男プロジェクト・リーダー/独身研究家、荒川 和久氏の記事を読みました。

まあ、そうだろうな~

というのが第一感。女性って自分より優れた男を選びたい・選ばれたいって思っており、男性は自分が大黒柱として存在し弱い女性を守ってあげたいみたいに思ってることが多いですから。古い価値観でもありますが、保守的な人は男女ともに少なくありません。男が主であり、女は従。この関係性がDNAレベルとまでは言いませんが強く残っており、自由主義個人主義の思想が根付くことで「結婚できない人」が増えてしまっているのだと思います。

事実・データ

  • 東京都の女性の生涯未婚率は約20%で全国女性平均14%を上回ってる(2015年の国勢調査)。
  • 30~34歳の働く女性の52%が未婚。
  • 男性の生涯未婚率は、正規雇用16.6%、非正規雇用50.7%だが、女性は正規雇用22.1%、非正規雇用8.3%と正規のほうが未婚率が高い。
  • 産業別にみると、「新聞・出版・映像制作・広告制作業」や「法律事務所・会計事務所」「デザイン業・著述家」など、専門的な資格や知識を持つ女性ほど生涯未婚率が高い。

著者の意見・視点・問題提起

  • 未婚化の原因として男性の経済的貧困問題ばかりが取り上げられるが、女性側にも問題がある。
  • 同類婚を求めるので東大卒女性は高卒男性と結婚しない。
  • 男性の「下方婚」志向と女性の「上方婚」志向。
  • 高収入の男性は数が少ないので、高収入の女性にとっては対象者がいないという事態に陥る。
  • 男女雇用機会均等法施行前の皆婚時代はうまくマッチングされていた。
  • 政府が掲げる「女性が活躍する社会」が実現すると皮肉にも女性の未婚化が進む。

いろいろな意見・視点

  • 「一人のほうが楽」「養って貰わないとしたら、そもそも男は必要なのか?」「子どもを産まないと後悔する」「男は面倒な生き物」「奴隷・家政婦になりたくない」「子どもは1人でも育てられる」「義理・付き合いなどが増える」「忍耐・我慢しなくなった」「忙しすぎる」「他に楽しみはいくらでもある」「経済力が低いとしたらメリットがない」「主夫が増えれば」「結婚生活はストレスの元」「男は負担でしかない」「金 > 男」「拝金主義・物質主義・快楽主義では幸せにはなれない」「名字を変えたり女はいろいろ大変」「妥協できない」「縁がない」「優秀な遺伝子が残らないことになる」「結婚しても子どもが不幸になる」「逃げ恥のゆりちゃんを思い出した」「世界中に男が何人いると思ってるの?」

感想

男女ともに価値観を変えないと幸せにはなれないんじゃないでしょうか。今さら昭和の時代ひいては有史以来続いてきた昔の価値観に戻るというのは無理だと思います。「昔のほうが良かった」という保守的な人も多いでしょうが、それを「地獄」と感じる人もたくさんいるはずです。

これはイスラムの世俗派と原理主義派(保守派)の対立と似ています。社会主義自由主義の対立にも。

この記事でも触れられていました皆婚時代、すなわち、みんなが同じ価値観で結婚を良しとするという考え方は「社会」「思想・宗教」的だなぁと。結局、イスラム原理主義共産主義社会主義も地上の楽園とはなり得ないのであり、それに抵抗してきて「今」があるのだから、今うまくいってないからといって戻るべき過去があるわけではなく新たに幸福の道を作っていくしかないと思うのです。

日本社会は古い価値観に囚われすぎて、だから、他人を責め、人を不幸にする冷たい社会になっています。責められた人は世間の目や社会的立場が悪くなり不幸に感じるようになります。

結婚=幸福ではありません。結婚が人を不幸にしていることもたくさんあり、離婚する人もたくさんいるのですから。フランスなどの先進的な国では事実婚が増えているようですし、日本人も多様な価値観を認め、男女ともに古い価値観を打ち破っていくことが幸福への道なんじゃないかと思います。

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